セカンドライフの今後の予定

Second Life

セカンドライフの今後の予定

セカンドライフで予定されている今後の計画をご紹介します。

進行中

ビュアー

2025.06

昨年開発が保留になってアーカイブされていた、Maintenance Cの内容になるそうです。

8月末リリース予定で作業が行なわれています。

プロジェクトビュアー(アルファ版)「Project Lua Editor」

セカンドライフの新しいスクリプト言語Luaをサポートしたビュアー内蔵エディタを搭載したバージョンです。

現在、下記の条件でのみ動作します。

  • ベータグリッドの特定のSIM(Luau Yardang、Luau Tombolo、Luau Mesa、Luau Tideland)
  • Rezされたオブジェクトのスクリプト

実験版「Normalized Frametiming」

フレームレート(fps)が高くても、他の要素の影響でオブジェクトの動きがぎこちなくなってしまうことがあります。これをジッター(Jitter)と言います。

このジッターを軽減させるための処理を作るために、ジッターの状態を確認出来るビュアーが現在実験版として公開されています。

このビュアーを導入してもジッターが改善するわけではありませんが、こういった機能も開発しているという一例です。

モバイル版ビュアー

モバイル版ビュアーでは、下記の要素が今後予定されています。

近日アドレスバー(パソコン版のアドレスバーのようにSLURLを扱える場所、共有も可能)
未定アバターの描画の改善
アバターが読み込まれるまでの透明になっている処理の改善
メモリーの使用量の改善
服装の選択
HUD
インベントリ

Webブラウザ版公式ビュアー「Project Zero」

Project Zeroでは、下記の要素が今後予定されています。

近日HTML/Reactを使った新しいUIに書き換え
未定チュートリアルSIM「Welcome Island」を廃止して、スマホゲームのチュートリアルのようなものを導入

ビュアー側のスクリプト言語Lua

セカンドライフビュアー内で動作するスクリプト言語として、Luaが採用されます。

Luaはプログラム内に組み込むことを目的とした言語で、様々なアプリケーションやゲームで採用されています。コードを記述したらその場で実行出来る仕組みを作ったり、ゲームのUIを自分好みに変更したり、プラグインやMODなどの追加機能をサポートするためなどで利用されています。

現在はビュアーにLuaを組み込んだだけの状態で、LSLとやり取りをしたり、UIを構築したりといったことはまだ出来ないそうです。

Luaを組み込むことで何が出来るかはこれから検討や検証が行われるそうですが、下記の用途に利用出来ないかが考えられているそうです。

  • アバターの自動制御
  • UIの拡張
  • プラグイン

RLVのようなアバターの制御や手順の自動化(Bot)など、様々な用途で使える可能性があります。

SIM上で動いているLSLとは違って、Luaはユーザーのビュアー内でのみ動作します。

Luaを配布するアイテムにどう結びつけられるのかなどは、今のところは不明です。
ユーザーのコンテンツでLuaが使用出来るようになるのは、まだまだ先だそうです。

RLV

Catznip ViewerのRLVaをベースにしたサブセットが、公式ビュアーに搭載される予定です。

RLVは、Restrained Love Viewerが提唱した仕様です。アバターの挙動を制限したロールプレイを行なう機能を提供します。

RLVのどこまでの機能が公式ビュアーに搭載されるかは、まだ未定です。
現在は、RLVの基礎となる部分の仕組みが公式ビュアーに構築されています。

サーバー

Luau VM

現在LSLは、SIMにあるMono VM(バーチャルマシン)上で動いています。
これを、Luau VMに置き換える作業が始まっています。

Luau VMの特徴は、下記の通りです。

  • LSLはLuaのバイトコードにコンパイルされて実行される
  • Monoに比べてメモリ使用効率が良くなり、実行速度も速くなる
  • スクリプトとしてLuaが新たに使用出来るようになる(LSLとLuaの二本立て)
  • LSLの関数はLuaでもサポートされる
  • Luaの関数にはバージョン管理の仕組みがあり、古いバージョンはそのままの状態で互換性を保ちつつ、新しい機能を新しいバージョンとして追加出来るようになる

ビュアー側のスクリプトとしてLuaのサポートが別途進行中ですが、その作業の一環として、サーバー側のスクリプトもLuaにすることが計画されているという感じです。

互換性の関係から“LSLが無くなる”ということは無いと思われますが、Luaだけでしか出来ないことも出てくるかもしれませんので、Luaというスクリプト言語がどういうものかというのは今のうちからチェックされておいた方がいいかもしれません。

メインランド

Bellisseria大陸から、サンサラ大陸のBleaberry Tarn SIMへ抜ける海路が計画されているそうです。

世界地図

Web版の世界地図「maps.secondlife.com」の全面的な改修が行われているそうです。

  • ビュアー内の世界地図と同じ機能をサポート
  • モバイル対応

マーケットプレイス

  • モバイルなどに対応出来るように、レスポンシブレイアウトに対応
  • 多要素認証(MFA)対応
  • 検索の改善
  • 商品に色などの“バリエーション”の概念を持たせる仕組み

CasperTech

リンデンラボに買収されたCasperTechの製品の、マーケットプレイスへの統合が始まったそうです。

保留中

ビュアー

ARM Mac(Appleシリコン)版ビュアー

公式ビュアーのApple Silicon対応版が開発中です。

現在は手が回らないということで、作業は保留になっているそうです。
“Rosetta 2が削除されるまでに出せれば…”だそうです。

Linux版ビュアー

公式ビュアーのLinux版は、リンデンラボ社内での開発が難しいということで2015年に中止されていました。

その後はサードパーティービュアーでLinuxのサポートが細々と続けられていたのですが、“公式ビュアーでも再度Linux版を再開して欲しい”という要望は長年リンデンラボに寄せられ続けていました。

その思いがようやく届いて、遂に公式ビュアーでもLinux版の開発が再開されることになりました。

2025.03でLinux版が公開される予定でしたが、現在作業は止まっているようです。

Linux版はあくまでもコミュニティの貢献依存だそうですので、リンデンラボとして正式サポートになるかどうかはまだ未定です。

WebRTC Voice

現在セカンドライフのボイスチャットではUnity製のVivoxが使用されていますが、これをWeb標準の技術であるWebRTCを使ったWebRTC Voiceに変更する作業が行なわれています。

本来はPBR導入後すぐにWebRTC Voiceも正式導入される予定でしたが、PBRによるパフォーマンスを改善するためのビュアーの改善等が優先されているため、VivoxからWebRTC Voiceへの切り替えは現在保留になっています。

現在は、メイングリッドの一部のSIMでのみWebRTC Voiceを試すことが出来ます。

物理ベースレンダリング(PBR)

glTFファイル

glTFメッシュの読み込みに対応した後、下記の機能が導入される予定です。

  • シーンの読み込みサポート(階層構造、照明のルーメン対応)
  • アニメーションの読み込みサポート
  • glTF 2.0機能拡張「IOR(屈折率)」「透過」「MSFT_lod」サポート
地形

地形のPBRでエミッシブがサポートされる予定だそうです。

地形テクスチャペイント機能

SIMの地形テクスチャを、SIMにどの割合で適用するかをお絵描きをするような形で設定出来る機能が、ビュアー側に追加されます。

リンデンウォーター

リンデンウォーターのリアルタイムの反射は、本来はPBR導入時に導入される予定でしたが、パフォーマンスの問題が発生したため、導入は延期されています。

現在、リフレクションプローブを使った反射を導入する方向で検討が行なわれているそうです。

スクリーン空間反射(SSR)をオンにするとリンデンウォーターでモアレが発生してしまう不具合も、修正が検討されているそうです。

この辺は、ForeverFPS以降で導入される予定だそうです。

ゲームコントローラ

乗り物のコントロールをより扱いやすくするため、ゲームコントローラーのサポートが開発中です。

現在、GitHubでテスト版のビュアーが配布されていて、ベータグリッドの一部のSIM(Combat 2.0対応のSIM)でテストを行なうことが出来ます。

サポートするコントローラーは、まずはXboxコントローラーです。
このコントローラーでサポートしている入力(ボタン、アナログスティックなど)がサポートされます。

ゲームコントローラーで操作可能なのは、下記の内容です。

  • 乗り物(装着または座ったオブジェクトをLSLで移動可能)
  • アバターの移動
  • アバターのカメラコントロール(Flycam)

将来的には、Xboxコントローラー以外の様々なコントローラーもサポートする予定だそうです。

ゲームコントローラーサポートの正式導入は2024年1月の予定でしたが、不具合修正のため現在延期されています。

Puppetry(旧Avatar Expressiveness)

Webカメラを使ってアバターの動きやジェスチャーを制御できるようになる仕組みが、現在開発中です。

体の動きだけでなく、顔の表情もアバターに反映できるそうです。

セカンドライフをVTuber的に使ったり、マニシマと呼ばれる映像作品の表現力向上に活用できたり、ビュアーだけでアニメーションアイテムの作成が出来る可能性もあるなど、応用範囲は広いと思われます。

また、ビュアーに内蔵されているLLSD Event API Plug-in (LEAP)を介すことで、Blenderなどの他のアプリケーションや入力機器(ゲームコントローラー、VRコントローラー、Leap Motionなど)からもアバターのボーンを制御できるようになります。

Puppetryは、現在プロジェクトビュアーが公開されています。
ベータグリッド(プレビューグリッド)の特定のSIMでのみ動作を確認することができます。

FBXアニメーションの読み込みとMixamoスケルトン対応

Puppetryでのアニメーション周りの見直しの一環として、FBXアニメーションの読み込みをサポートして、Mixamoスケルトンのアニメーションを使えるようにする(リターゲット)そうです。

これにより、セカンドライフ用に作られていないアニメーションでも、Mixamoスケルトン準拠のものであればそのままインポート出来ることになります。

Muscadine

AnimeshをLSLでカスタマイズ出来るようにする機能が追加されます。
シェイプスライダーの値が、LSLで動的に変更出来るようになります。

現在は、担当者が後述のARCTANの作業を優先にしているのとサーバー側の対応が遅れているため、Muscadine Viewerはプロジェクトビュアーから一旦取り下げられています。これは開発中止を意味する物ではなくて、準備が出来次第再開されるそうです。

メッシュアバターのカスタムピボットポイント

メッシュアバターのカスタムピボットポイント機能のサポートが、現在サーバー側で進められているそうです。

完成予定時期はまだ未定だそうですが、メッシュアップロード時とLSL経由でカスタムピボットポイントが設定出来るようになるそうです。

ARCTAN

ビュアーの描画コストを全面的に見直すプロジェクトです。

  • アバターのレンダリングコストの再見直し
  • Rezされたオブジェクトにもアバターのレンダリングコストと同等の評価を導入
  • 描画の負荷を意識した、ランドインパクト(LI)の見直し
  • LODを適切に使用していないものは、描画コストにペナルティを加える(低LODにもハイポリゴンのモデルを設定している場合など)

といった感じのものが検討されています。

Jelly Dollsの改善が終わりましたので、次は下記の項目が予定されています。

  • アバターのレンダリングコスト(ARC)をユーザーに提示する方法を改善
  • UIでのパフォーマンス調整機能の改善

グラフィックスAPIの変更

セカンドライフビュアーは現在OpenGLが使用されていますが、これを後継のVulkanへ移行することが発表されました。

Vulkanに移行することで描画が最適化され、ビュアーの表示が軽くなることが期待出来るそうです。
また、最新のグラフィック機能に対応することが可能になりますので、これまでに無い表現が出来るようになるそうです。

Vulkanへの移行は、2025年に予定されているそうです。

進行状況不明

HTTP/2

セカンドライフのサーバーとビュアーの間の通信は、現在はHTTP/1.1が使用されています。

これをHTTP/2に置き換える作業が、現在進行中だそうです。

Back To Top