セカンドライフの今後の予定

Second Life

セカンドライフの今後の予定

セカンドライフで予定されている今後の計画をご紹介します。

システムのクラウドへの移行

アメリカ国内のデータセンターで運用されているセカンドライフのサーバー側のシステムを、AmazonGoogleのクラウドサービスへ移行する計画が進行中です。

クラウドへ移行することで、下記のようなメリットがあります。

  • サーバーのハードウェア故障などの際、データセンターへ行って故障した機器を交換するといった作業がいらなくなります。
  • “インスタンス”という仕組みを使うことで、ひとつのサーバーを複数起動することが出来るようになります。これを応用することで、ひとつのSIMの入場制限の限界を超える運用が出来るようになります。
  • クラウドサービスに用意されているサーバー用のスペックを切り替えることで、ロースペックからハイスペックまで自分好みの環境を選択することが出来るようになります。
  • 各地域毎のクラウドサーバーを利用することで、日本人向けには東京のサーバーを使うといった形で、SIMなどとの通信の際の遅延の減少も期待出来ます。
  • システム運用の経費がクラウド化によって減る場合は、SIMの維持費などが値下げになる可能性があります。

クラウドへ移行されるのは、サーバー側だけです。
ビュアー側は何も変わりません。

クラウドへの移行は現在進行中で、2020年末完了の予定だそうです。
年内は、この作業がセカンドライフでのメインの作業となるそうです。

現在、下記のSIMがクラウドで稼働中です。

メイングリッド

ベータグリッド

  • Ahern
  • Mauve
  • Morris
  • Cloud Sandbox 1〜4
  • Testylvania Sandbox(サードパーティービュアー開発者向け。アクセス制限あり)
  • Blake Sea SIM群
  • Linden Realms SIM群

現在、ベータグリッドのクラウド版Linden Realmsでのパフォーマンステストが行なわれています。普通にプレイすることでテストに参加出来るそうですので、興味のある方は参加してみてください。

We Need Your Help Testing Performance on Uplifted Simulators – Featured News – Second Life Community

クラウドで動いているということは、ビュアーの「Second Life について」で確認することが出来ます。

実際にクラウドのSIMを体験してみたのですが、これまでのリンデンラボのサーバーと違いは感じられませんでした。移行作業は順調に進んでいるようです。

LSLでのHTTP通信の仕様変更

LSLでのHTTP通信は、これまでSIMから行われていました。

これまでのSIMはリンデンラボが直接管理しているサーバーでしたので、この方法でも問題は無かったのですが、AWSへ移行するとAmazonのルール上で運用しないといけなくなりますので、これまでのような運用が出来ない可能性があります。

もし、SIMから外部への通信がAWSで許容される量を超えてしまった場合、最悪そのSIMが動いているサーバーが止められてしまうという状況になってしまいます。

セカンドライフではSIMが動かせなくなるのは致命的ですので、それを避けるためにLSLからのHTTP通信はSIMから切り離されることが発表されました。

LSL HTTP Changes Coming – LSL Scripting – Second Life Community

これにより、下記のような影響が出てきます。

  • LSLでHTTP通信が行われるサーバーがSIMとは別のIP(不定)になってしまうため、SIMからの通信かどうかをIPアドレスで判別していた場合は、その仕組みは動作しなくなります。
  • LSLでのHTTP通信はいったん別のサーバー(Ploxy Pool)に送られて、そこからAWSの上限に引っかからない範囲で順次通信が行われます。このため、通信するタイミングや順番も不定になります。

セカンドライフと外部のサーバーで通信を行なっている場合、この変更により影響を受ける可能性があります。もしそういう仕組みを使っていらっしゃる場合は、SIMがクラウドに移行されるまでに対策を行なってください。

ベータグリッドの下記のSIMは、すでにこの挙動に変更されています。実際の動作を確認されたい場合は、こちらを利用してください。

  • Morris
  • Cloud Sandbox 1
  • Cloud Sandbox 2
  • Cloud Sandbox 3
  • Cloud Sandbox 4

モバイルアプリ

iOSとAndroid用のセカンドライフのモバイルアプリが現在開発中です。

ただし、これは“ビュアー”ではなくて、“コンパニオンアプリ”と呼ばれています。
下記の機能が最初のバージョンでサポートされる予定です。

  • コンパニオンアプリ専用のSIMへのログイン
  • IM
  • グループチャット(グループIM)

コンパニオンアプリでログインした場合は、モバイル版専用のSIMにログインする形になります。このSIMには、パソコン版のユーザーは入ることは出来ません。

コンパニオンアプリ専用のSIMは、現在3つ用意されているそうです。
下記のSIMが該当するSIMだと思われます。

このSIMにテレポートしようとすると…、
「このSIMはモバイルビュアー用に予約されています」というメッセージが出てきます。

下記の機能は、当面サポートされません。

  • インワールドの3D表示機能
  • ローカルチャット

モバイルで、ちょっとした連絡をするためのアプリという位置付けのものです。
“セカンドライフビュアー”ではありませんので、その辺は間違えないようにしてください。

現在、iOS版が先行して開発されています。
アップルストアでのパブリックベータ版に向けてアップルへ一度アプリの提出が行なわれたそうですが、審査で却下されてしまったそうです。現在は次の審査に向けて準備が進んでいるそうです。

ビュアー

公式ビュアーでは、複数の機能が開発中です。

Copypaste

編集ウィンドウの各パラメータを簡単にコピー&ペースト出来る機能が追加されます。

編集ウィンドウに新設された「Copy」「Paste」ボタンで、編集ウィンドウの設定をコピー&ペースト出来ます。

コピー&ペースト出来る内容は、歯車アイコンにある設定から選択することが出来ます。

Legacy Profiles

公式ビュアーで採用されているWebベースのプロフィールを、Firestormなどで採用されている旧形式のプロフィールに戻すものです。

Legacy Profiles Viewerでのプロフィール

Mesh Uploader

Firestormから提供されたメッシュアップローダーを、公式ビュアーに組み込む作業が行なわれています。

アップロード料金と物理演算のコストの内訳が表示されるようになりました。

公式ビュアー独自の拡張として、「アバター」「ログ」のタブが新設されました。

ジョイントの情報などが表示されるようになりました。
モデル読み込み時のログが表示されているようです。

Custom Key Mappings

セカンドライフビュアーを操作する際のキーの割り当てが、環境設定で変更出来るようになります。

ゲームやグラフィックソフトなどではよく見かける設定ですが、ようやくセカンドライフ公式ビュアーでもこの機能がサポートされるようになります。

Jelly

描画の負荷が高いアバターをシルエット表示にする機能のパフォーマンス向上を目的とした改良版です。プロジェクト名は「ゼリードール」から名付けられています。

Muscadine

AnimeshをLSLでカスタマイズ出来るようにする機能が追加されます。
シェイプスライダーの値が、LSLで動的に変更出来るようになります。

現在は、担当者がARCTANの作業を優先にしていますので、Muscadine Viewerの開発は保留中です。

360 Snapshot

セカンドライフビュアーだけで、360度パノラマ画像を撮影出来るようにする機能が追加されます。

360 Snapshot Viwerでの360度パノラマ画像撮影
撮影した物は、その場でパノラマの状態が確認出来ます。
撮影されたパノラマ画像は、ローカルへの保存などが出来ます。

現在は他の機能の開発が優先されていて、360 Snapshot Viewerの開発は保留中です。サーバー側での対応も必要なため、クラウドへの移行が完了した後、作業が再開される見込みだそうです。


以上のビュアーは、公式サイトのAlternate Viewersのページからリリース候補版やプロジェクトビュアーとして開発中の物を試すことが出来ます

下記の内容は、プロジェクトビュアー等としてはまだ用意されていない物ですが、リンデンラボの内部で準備中の物です。


Voices Carry

チャットレンジを変更可能にするプロジェクトです。

セカンドライフのチャットは通常20mの距離まで届きますが、この範囲をSIMの設定で変更出来るようにする機能が現在開発中です。

変更出来るのは、チャンネル0のチャットのみです。他のチャンネルには影響はありません。

このプロジェクトでは、SIM側/ビュアー側双方に変更が入るそうです。

現在、ベータグリッドの「Animesh1」「Animesh2」「Snark」SIMでこの挙動を確認出来ます。こちらでは、40mまでチャットが届くように設定が変更されているようです。(現在のビュアーではSIM側の設定値は見れませんので、アバター2つを使って実際に届く距離を調べました。)

ビュアーのキャッシュ改善

セカンドライフビュアーのキャッシュ機能を改善する作業が行なわれています。

ARCTAN

ビュアーの描画コストを全面的に見直すプロジェクトです。

  • アバターのレンダリングコストの再見直し
  • Rezされたオブジェクトにもアバターのレンダリングコストと同等の評価を導入
  • 描画の負荷を意識した、ランドインパクト(LI)の見直し
  • LODを適切に使用していないものは、描画コストにペナルティを加える

といった感じのものが検討されているそうです。
現在は、現状の負荷を調べ直すための調査が行なわれています。

ビデオメモリの拡張

現在の公式ビュアーは、ビデオメモリは512MBまでしか利用出来ません。

このため、メッシュやテクスチャーが多いところに行くと、少ないメモリで画面の表示をおこなわないといけないため、テクスチャーの切り替えでパフォーマンスが低下したり、きれいに表示されたはずのテクスチャーがぼやけてしまうといった現象が起きてしまいます。

サードパーティー製ビュアーではこの部分を拡張して512MB以上のビデオメモリを利用可能にしているものがあります。
このソースコードが、リンデンラボに提供されたそうです。

リンデンラボもこの部分は公式ビュアーでも改善したいそうで、作業予定のリストに現在含まれているそうです。

グラフィック改良(macOS)

macOS 10.14 Mojave以降、OpenGLは非推奨になっています。
そのためリンデンラボでは、セカンドライフビュアーのMetalへの移行を現在検討中です。

この対応が行なわれた場合、Metal非対応のMacではセカンドライフビュアーは動作しなくなる可能性があります。

グラフィック改良(Windows)

macOSでのMetal移行が完了した段階で、Windowsもグラフィック周りの改良が行なわれるそうです。

ARM Mac(Appleシリコン)対応

ARM CPU(Appleシリコン)を搭載したMacでもセカンドライフ公式ビュアーを使用出来るようにするための調査が開始されるそうです。

まずは、開発キット(Developer Transition Kit)を入手するところからだそうです。


ビュアーも、今後もさまざまな機能追加や改良が予定されています。

プレミアムプラス会員

セカンドライフには、無料会員のベーシックと有料会員のプレミアムの二つのランクがこれまでありましたが、三つ目のランクとして「プレミアムプラス(Premium Plus)」が現在準備中です。

プレミアムプラスでは、プレミアムアカウント以上の特典を受けられるそうですが、まだその詳細は公表されていません。

本来は2020年春に導入予定でしたが、まだ検討が必要なことがあるのと、新型コロナウイルスの世界的な流行の影響もあるため、現在導入は延期になっています。

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