セカンドライフでのAIの利用について紹介します。
リンデンラボ側
リンデンラボでは、AIをセカンドライフに導入していきたいという方針はありますが、昨今のAIの倫理観や生成AIの問題などを考慮し、実際に導入されているのは限定的です。
AIが導入されている事例
Character Designer
セカンドライフで、AIを使ったキャラクターを作成出来るサービスです。
Convaiと共同で開発されています。
2024年12月にアルファ版として提供が開始されましたが、プロジェクトの見直しのため2025年9月1日に休止(事実上の終了)します。
フィードバックツール
ユーザーからのフィードバックツールであるSecond Life Feedbackで、機能リクエストやバグレポートの重複チェックにAIが利用されているそうです。
ここでは、フィードバックの内容のみAIで扱われているそうです。
AIが導入されない部分
セカンドライフのユーザーが作成したコンテンツ(UGC)やチャットのログなどは、AIでの学習には利用されていないそうです。
マーケットプレイスなどでの著作権侵害のチェックのためにコンテンツをAIで学習してチェックして欲しいというユーザーからの要望はあるそうですが、セカンドライフのコンテンツの権利(著作権)は作成したユーザーが持っていますので、リンデン側ではそれを勝手にAIで学習させたりはしないそうです。
ユーザー側
セカンドライフでは、ユーザーのAI利用について禁止するルールは今のところありません。
AIを活用したチャットBotを作ることはもちろん、生成AIを活用してコンテンツを作ることも可能です。
生成AIの利用についてはユーザー間で大きな論争になっていて、リンデンラボもSecond Life AI Town Hallを開催するなどしてセカンドライフでのAI利用について今後どういう方針で進めていくかについてユーザーの意見を聞こうとしています。
ユーザーから特に多い要望は、マーケットプレイスなどで生成AIを使用したものとそうでないものを区別出来るようにして欲しいという点で、これについてはルールの作成が必要なのかどうかも含めリンデンラボで現在検討中のようです。
今のところは、出品する人の自己申告(「生成AIを使用しています」と記載するなど)任せだそうです。
ただし、下記のものはAIに関係なく現在でも禁止されています。
- マーケットプレイスで、内容と明らかに違う見た目の画像を商品画像として使用すること
- Botが禁止されているリンデンホームで、Botを使用すること